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わからんことはこんなこと。
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白砂糖と、白パン、白飯の3つの白い食品はエンプティカロリーといわれています。
「エンプティー」は空っぽ、という意味。カロリーはあるけれど、栄養効果はゼロ。
食べれば太るだけなのです。糖分代謝が乱れれば、低血糖症候群の誘因になるだけの食品です。
 
世界各地で小麦や米を主食にしてきたのは、小麦や米はもともと、人が健康を保つために必要とされる栄養素をほとんど含む完全食に近い食べ物だったからです。
玄米を例にとれば、そのまま蒔けば芽が出てくることからわかるように、強い生命力を秘めた食品です。自然界にあるがままの成分がそのまま残っている「ホールフーズ(全体食)」でもあり、生物として必要なビタミン、ミネラルから微量物質までほぼすべてが完璧に含まれています。
 
玄米の栄養効果は白米とくらべて、糖質はほぼ同じですが、
たんぱく質は1.1倍、脂質は3倍、カルシウムは1.8倍、リンは3倍、鉄は2.6倍、カリウムも2.6
倍、ビタミンB1は5.1倍、ビタミンB2は2倍、ビタミンEは1.5倍、マグネシウムは4.78倍、亜鉛は1.28倍と断然高いのです。
 
江戸時代の大名は参勤交代で江戸に行くと病気になることが多く、「江戸患い」といわれたものですが、この「江戸患い」の正体は脚気でした。

江戸では白米食が普及していたためにビタミンB群が不足し、脚気になってしまったのです。心臓脚気は死に至ることもあり、脚気は想像以上に恐い病気です。
 
昭和30年ごろまでの日本人の食卓は7分づきの米か麦を混ぜたご飯を何杯も食べ、おかずは一品に小鉢が添えられている程度でした。

それでも栄養不足にならなかったのは、米や麦の栄養価のおかげだといっても過言ではありません。
宮沢賢治の『雨ニモマケズ』には「一日二玄米四合卜味噌ト少シノ野菜ヲタベ……」とあります。これで生きていかれるのかと思う人もあるでしょうが、玄米の栄養を考えれば、現在のエンプティカロリー食よりはずっとよかったといえるかもしれません。
ちなみに、旧日本軍でも一日6合の玄米食を基本にしていたことから、一日に玄米4合は、賢治らしい控えめな表現だったといえるかもしれません。

パンについても同じです。
『アルプスの少女ハイジ』で、町のおみやげが白パンであったことからもわかるように、少し前まではパンといえば全粒粉を使った黒パンが当たり前。白パンはあこがれの食べ物だったのです。
ところが、白パンをつくる精製された小麦粉は豊かな栄養分を含む胚芽を取り除いてしまったものなのです。真っ白でおいしそうに見えますが、カロリーだけが残ったエンプティカロリー食だったとは、ハイジは知るよしもなかったでしょう。
 
エンプティカロリー食品はビタミン、ミネラルなど、が欠如しているため、いくら食べても栄養学的に満たされることがなく、ビタミン、ミネラルを求めて、すぐに何かを食べたくなることも大きなデメリットです。
できれば、玄米食に変えることが理想ですが、白米に玄米や麦、穀類などを1~2割混ぜて炊いたご飯に変えるだけでもある程度栄養分を補うことができ「エンプティー」から脱け出せます。
 
総務省の発表によれば、2012年、日本人がパンを買う金額がついに米を買う金額を超えたそうです。パン食をするなら、全粒粉パンや胚芽パンなど、黒パンを選ぶとよいでしょう。
 
白砂糖も同じです。精製されていない黒砂糖にはミネラル分などが豊富に含まれており、白砂糖よりはましです。
しかし、穀類を十分食べていれば、白砂糖はもちろん、黒砂糖もあえてとる必要はないのです。

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